「進化するマーケティング」を理解しない店舗集客は失敗する
店舗集客設計士のヤマモトヒデユキです。
今回のテーマは「進化するマーケティングを理解しない店舗集客は失敗する理由」について。
結論から先に言うと…
BtoB や BtoCを問わず
「マーケティングの変化と進化=生活者の変化と進化」であり、
年々そのスピードは速くなっています。
あなたの店の戦略も、変えるもの・変えないもの を明確にし、
時代に合った施策を策定しなければ、
生活者や顧客の共感を得ることができなくなってしまい、
新客獲得どころか既存顧客も離れて行ってしまいます。
マーケティングを理解しようとすると必ず出会う人が、
「近代マーケティングの父」「マーケティングの神様」と称される
米国の経営学者であるフィリップ・コトラー氏なのですが、
1931年5月27日生まれながら、
今なおトップランナーとして活躍されているのは、
時代の変化を未然に捉え、その理論を的確に進化させてきたからに他なりません。
私の個人的な感覚では、
まるで預言者かのように、コトラーの提言する理論は企業に必要とされていきます。
「マーケティングの重要性を考えると、マーケティング担当者に任せておくわけにはいかない」
とは、80 年代にヒューレット・パッカード社の創業者によって語られた有名なセリフです。
本格的なマーケティングの知識やスキルについては、
コンサルタントに任せるのも選択の一つですが、
大きな流れについては経営者も理解を深めておく必要があります。
今回の記事では、フィリップ・コトラーが提言する、
時代とともに変わるマーケティングの概念を紹介します。
マーケティング1.0 (1900〜1960年代)
需要よりも供給が多い時代は、モノを作れば売れる時代です。
大量生産によって低価格を実現し、大量販売へとつなげるために
機能的価値を提案する「製品中心のマーケティング」。
マーケティング2.0(1970〜1980年代)
供給が需要を上回り、人と違うものが欲しいというニーズが生まれた時代です。
消費者理解によって差別化を実現し、個々のニーズを満たすために
感性的価値を提案する「消費者志向のマーケティング」。
マーケティング3.0(1990〜2000年代)
環境保護などの社会的課題が顕在化し、
経済だけでなく社会にとっても責任を持つことが求められる時代です。
ミッションやビジョンによって存在意義を示し、
世界をより良い場所にするための社会的価値を提案する「価値主導のマーケティング」。
マーケティング4.0(2010年代〜)
SNS等の発達によって情報発信の主役が生活者に変わり、
購入後の口コミまで考慮する必要が生まれた時代です。
「推奨」してくれるファンの拡大に向けて、
顧客の自己実現をサポートすることによる精神的価値を提案する「価値共創マーケティング」。
いかがでしたでしょうか?
「4.0」 まで進化したマーケティングですが、勘違いしてはいけないのは、
「1.0、2.0、3.0」に取って代わって「4.0」が生まれたわけではなく、
マーケティング1.0やマーケティング2.0を着実に実行した上で、
新しい価値観に基づき登場したマーケティング3.0やマーケティング4.0の概念を、
自社にとって理想的なカタチで取り込んでいくことが重要だということです。
経営学者の最先端の理論は何も大企業のためにあるわけではありません。
小規模店舗こそ、その理論を理解し活用することで、
存在意義を発揮することに役立てていただければと願います。
理解を深めやすくするために、
価値の分類を多少極端化しているところがございますが何卒ご了承ください。
以上、参考になれば幸いです。
店舗集客コンサルタント ヤマモトヒデユキ