店舗集客には「何を買うか」より「何処で買うか」が重要な理由

店舗集客設計士のヤマモトヒデユキです。
今回のテーマは「”何を買うか”よりも”何処で買うか”のほうが重要な理由」について。

結論から先に言うと・・・
「付き合いたい」と思ってもらえるような価値観
あなたの店に無ければ、あなたの店で買う理由は何も無いからということになります。

禅問答のように聞こえるかもしれませんが、
そんな「価値観」をお客様に伝えるためには何をすれば良いのでしょうか?

商品の作り手であるメーカーは、
リアル店舗やオンラインストアで購入してもらうことを目的に、

・自社の商品を認知(知ってもらい)
・訴求(好きになってもらい)
・調査(他社の商品と比較してもらい)

させることに注力します。
極論するとメーカーは、直営店で買ってもらおうが、特約店や卸し先で買ってもらおうが、
自社の商品が売れればそれでハッピーなのです。

一方で、いわゆるリテーラーである店舗は、
あなたの店でしか手に入れることのできない価値の高い商品やサービスがあれば、
メーカー同様しっかりとその魅力を伝えることに注力すれば良いのですが、
競合と同じ、或いは差別化できていない商品やサービスを販売する場合は、
商品の宣伝ばかりをしていてもターゲットの心に響くことはありません。

マーケットが成熟し、
機能の優れた商品や、デザインに優れた商品があふれる現在は、
商品にまつわる「機能的価値」や「感性的価値」では差別化できなくなり、
その商品やサービスをつくったメーカーやブランドの使命やストーリー、
或いはその商品やサービスを販売する店舗の使命やストーリーといった
「社会的価値」や「精神的価値」が、
ターゲットに選ばれるための重要な要素になってきています。

また、環境保護や地域活性化など様々な社会的課題が顕在化したり、
SNSが普及し簡単に自己承認欲求が満たされる時代においては、
生活者は
・「社会的課題を解決する意思のある店舗」
・「自己実現欲求をサポートしてくれる店舗」
を選択するようになります。

大袈裟に聞こえるかもしれませんが、あなたの店は
・世界をより良い場所にするか? 
・お客様の可能性を引き出し願いを叶えてくれるのか?
ということです。

ターゲットの購買に至るまでのプロセスの中で、
「何を買うか」を決めるタイミングで他店と競合でするだけでなく、
「何処で買うか」を決めるタイミングで再度他店と競合するのが、
リテーラーである店舗ならではの宿命ということになります。

ターゲットにとっての「何処で買うか」は、
「誰と付き合いたいか」を決めるということです。
あなたの店には、付き合いたいと思ってもらえるような
「社会的価値」や「精神的価値」はありますか?

理念やミッション、ビジョン、バリューといった
企業の価値観を明確にすることは、何も大企業に限った話ではありません。
ターゲットが共感できるような価値観があれば、
ローカルでも小規模でもターゲットから選ばれる素晴らしい時代になっているのです。

「何を買うか」を決めさせるのは、メーカーや口コミサイトに任せ、
「何処で買うか」を決めさせることに注力することが、
これからの店舗集客の重要なポイントになります。

以上、参考になれば幸いです。

店舗集客コンサルタント ヤマモトヒデユキ

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